ブラックバス(オオクチバス)の特定外来生物指定について
驚き!眩暈!呆れ!の三重奏が襲ってきた・・・ (>_<)
環境省が募集していたパブリックコメントの集計で、なんと10万人もの意見が寄せられたそうだ。
報道に拠ると、ブラックバスの特定外来生物指定に反対した意見が多数との事・・・
先日、小池大臣のツルの一声で「指定」の方向に向かい安心していたのだけど、いったいどうなってるんだ??
この問題を複雑にしているのは、ファッション感覚で釣りを始めたマナーを知らない人々と、
その層をターゲットに用品を売り込む釣具製造業界の存在です。
釣具製造業界にしてみれば、ファッション・バサーが美味しいカモである事情は理解しています。
何しろ彼等は、流行で「ロッド・リール・ジャケット類」一式を揃えてくれるのですから。
自然保護の観点から見ると、前者は単に無知なだけなので致し方ない面もありますが、
後者は釣りを知り尽くしたプロの組織なだけに罪深いと思います。
ロビー活動(献金)で政治家(代表例:自民党A氏)を操り、バスを特定外来生物指定から外そうとしたり、
店頭ポスター、お抱えPROバサー、雑誌広告etc...を駆使して利権を守ろうとする姿勢は許し難いものです。
そもそも、パブリックコメントの募集に対して、組織を挙げて我田引水な意見誘導をする手は反則技です。
例を挙げると、大勢のPCで特定ホームページへF5キーを連打する攻撃と同レベル。
これでは“作られた意見”であり、ちっともPublicじゃないでしょう・・・
自分専用の釣り場が欲しいが故に、心無いバサーが秘境の湖沼に密放流したという話も耳にします。
「固有種を駆逐しているのはバスだけじゃない!」という自己弁護もありますが、
その論法って、「赤信号、みんなで渡れば恐くない!」と同じではないでしょうか?
バスしかいない河川や湖沼を想像してみて下さい。
寂し過ぎませんか?私は魅力を感じません。
多様な生き物が共存してこそ、「自然」ではないでしょうか。
将来そうなってからでは手遅れで、業界団体にしても、結局、自分達の首を絞めることになるでしょう。
釣具製造業界は、利己的なロビー活動や無知なバサーの取り込みを謀るよりも、
マナーの徹底や自然を守る啓蒙活動を優先させるべきです。
いつから日本には、このような愚か者が増えたのでしょう?
公共事業による環境破壊の例と同様に、
拝金主義や利己主義がはこびると人間は理性を失ってしまうのでしょうか?
釣り人は“自然を慈しむもの”と信じていただけに、残念でなりません。
釣り人に限らず、本当に自然や釣りを愛する人であるならば、
バス釣りよりも本来の生態系を守る事を優先させるべきである事ぐらい理解出来る筈です。
生態系に重大な影響を与える外来魚は、駆除すべきと考えるのが正常な考えではないでしょうか?
自然と釣りを愛する人々の「良心」を信じたいものです。
[外来生物情報]
http://www.lbm.go.jp/emuseum/zukan/gairai/data/blackbass_j.html
[環境省:特定外来生物等の選定に係る意見の募集について]
http://www.env.go.jp/press/press.php3?serial=5680